浦井健治オフィシャルサイト

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『Wonderland』楽曲紹介公開!

デビュー15周年を迎えた俳優・浦井健治。初のソロアルバム『Wonderland』は、いわゆるシンガーの作品とは一線を画した、浦井が“芝居歌”と呼ぶ、“歌い演じる”というアプローチに果敢に挑んだ1枚になっている。出演したミュージカルの名曲の数々からオリジナル曲まで、その歌声は驚くほどにカラフル!まさにおもちゃ箱のような『Wonderland』の魅力を浦井本人、そしてほぼ編曲・アレンジ、ディレクションを担当した、かみむら周平の言葉でご紹介しよう。

【収録曲/初回生産限定盤・通常盤共通】
 
M01 ジャーニー・ホーム ~ミュージカル「ボンベイドリームス」より
「キャッツ」「オペラ座の怪人」の作曲家アンドリュー・ロイド=ウェバーが惚れ込んだ、インドの“モーツァルト”A.R.ラフマーン作曲のミュージカルから。浦井が演じた映画スターを夢見るスラム街出身の主人公、アカーシュのソロナンバー。
 
浦井
「初のソロアルバムの幕開けは、これで行きたいと自分の中で決めていました。過去から現在、未来への希望までを感じさせる歌詞とメロディが、俳優としての今の僕の思いに自然と重なります」
かみむら
「原曲は壮大なイメージですが、CDなのでよりパーソナルに味わっていただけて、なおかつ曲本来のあたたかさ、歌詞に込められたメッセージが高まっていくアレンジにしました。浦井さんの声でコーラスも組み、さらにミニマルミュージック的なテイストにしています」
 
M02 いまは子どものままで ~ミュージカル「二都物語」より
チャールズ・ディケンズの世界的名作をもとにフランス革命期、同じ女性を愛した2人の男性の友情と生きざまを描いた感動作から。浦井はフランスの亡命貴族チャールズを、ユニット「StarS」として共に活動する井上芳雄が弁護士シドニーを演じた。
 
浦井
「本編では(井上)芳雄さんのシドニーとデュオで歌った曲。一人で歌うのは挑戦でしたが、大人の男性(チャールズ)が子どもに未来を託す、子守唄として解釈し、ささやく歌唱を試みました」
かみむら
「浦井さんの声には包み込むようなあたたかさがある一方で、子どものような無垢な声があり、その両方に共通して、セクシーさがあると僕は思っています。その声を際立たせたくて、弦楽バイオリンがピチカートしたりと楽器が遊んでいる中に、浦井さんの歌を置くアレンジにしました」
 
M03 デスノート ~「デスノート The Musical」より
大ヒット漫画を、ブロードウェイで活躍するフランク・ワイルドホーンの作曲により舞台化。浦井は”デスノート“を拾ったことから運命が変わっていく主人公・夜神月を熱演。原作ファンからもハマリ役と大評判を呼んだ。
 
浦井
「夜神月は“もっと高みに、よりパワフルに歌いたい!”という思いをかき立てられる役です。日本初演の後、韓国でも上演されて人気を集めたこともあり、韓国の俳優の方たちのパワフルな歌唱に負けたくないという思いも。何よりパワフルなワイルド・ホーンさんの楽曲をもっとパンチを持って、なおかつ日本語の歌詞の柔らかさも伝えたい。そんな気持ちを込めた、今回収録した10曲の中で“挑戦”を高く掲げた曲です」
かみむら
「レコーディングの中で、“エネルギーの塊のようにしたい”という思いが浦井さんから強く出てきました。そこで普通はAメロ、Bメロと先に作ってサビにかかるところ、先に核となるサビの部分を収録し、他のメロディを重ねるやり方をしました」
 
M04 闇が広がる ~ミュージカル「エリザベート」より
オーストリア=ハンガリー帝国の皇后エリザベートの生涯を描いた大ヒットミュージカルより。2004年、浦井が皇太子ルドルフ役で帝国劇場の大舞台に立った記念すべき作品。本作を代表する名曲として知られるルドルフと死神トートのデュエットを、浦井が一人二役で聴かせる。
 
浦井
「ミュージカルファンの方に人気の高い曲だけに、かみむらさんとディスカッションを重ねてレコーディングしました。トートはまだ演じたことがないですが、自分なりに“黄泉の帝王”としての存在を理解して表現したつもりです」
かみむら
「原曲のままだとロックテイストになりそうなところ、浦井さんの声の魅力を立たせるため、あえて起伏のないストリングスで埋めるアレンジに。浦井さんがトートとルドルフの声分けをしっかりされていたので、それを強調する狙いで素の声と、後ろには別の浦井さんの声を汚して2重に被せました。今まで聴いたことのない刺激的な『闇が広がる』になっているはずです」
 
M05 どうやって伝えよう ~ミュージカル「ロミオ&ジュリエット」より
シェイクスピアの悲劇をもとにしたフランス発ミュージカルより。浦井は2011年の日本初演で、ロミオの友人ベンヴォーリオ役を務めた。この曲は、ジュリエットの死をロミオに“どうやって伝えよう”と自問するベンヴォーリオの見せ場の一つ。
 
浦井
「歌い上げずに歌詞、役の心情を伝えることに気付くことができた。ミュージカルを演じる上で、とても大切なことを教えてくれた大切な曲です。レコーディングにもその思いで臨みました」
かみむら
「原曲の良さを活かしつつも、新味を加えて浦井さんのセクシーな声の魅力を引き出す、といった『Wonderland』のコンセプトが結実したともいえる1曲。そのためアレンジはクールでおとなしめにしました。曲自体はすごくエネルギーがあるけれど、本来楽器がやるべきことは6割ぐらいしかやっていないはず。浦井さんだからこそ、引き算して作りたかったところもありますね」
 
M06 ホール・ニュー・ワールド~ミュージカル「アラジン」より duet with濱田めぐみ
魔法のランプを手にしたアラジンの冒険を描いた大ヒット作より。「美女と野獣」「アイーダ」などディズニー作品の日本初演のヒロインを務めた濱田めぐみが参加。日本ミュージカル界が誇る歌姫・濱田と共に、浦井がきらめくディエットを聴かせる。
 
浦井
「濱田さんがアラジンとジャスミンとして、聴いている方の中でイメージが膨らむような歌を目指したいと、ジャスミンそのものになって歌って下さいました。おかげで僕はアラジンになりきれて、今までにない歌声になったのではないかと。こんなジャスミンとアラジンがいるのか!と驚いていただける仕上がりになったと思います」
かみむら
「浦井さんの声が若い印象なのは、レコーディングでの濱田さんとの駆け引きでそうなったんですよね。キュンキュンする浦井さんの歌声をぜひ楽しんでいただければと思います」
 
M07 Color of Dream
浦井が2001年にタキシード仮面として出演した「美少女戦士セーラームーン」の作曲・音楽監督を務めた小坂明子が曲を描き下ろしたオリジナル曲。浦井本人が作詞を手掛けた。
 
浦井
「キャッチーでまっすぐで清々しい曲を小坂さんが作って下さいました。歌詞には現在、そして未来の自分に対する思いを込めました。この15年の経験、さまざまな出会いがなければ、この歌詞は書けなかったはずです」
かみむら
「浦井さんの魅力、パワーが全開のナンバーです。歌詞から“前に進んで行く”というメッセージ、希望を感じたのでその雰囲気を大事にアレンジしました。」
 
M08 ミッドナイト・レディオ~ミュージカル「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」より
冷戦時代の旧東ドイツで生まれた性転換のロックシンガー・ヘドウィグの軌跡を描いたロック・ミュージカルより。浦井は井上芳雄、山崎育三郎とのユニット「StarS」のコンサートでこの曲を披露した。
 
浦井
「壮大でありながら物悲しくもあり、重さもある曲です。ライブでは魂のほとばしりによって、エネルギーで持っていけますが、スタジオでそれをやるのは難しい。なのでハードルが高かったですが、かみむらさんが僕の思いを理解して下さり、アルバムならではの『ミッドナイト・レディオ』になったかなと思います」
かみむら
「これは浦井さんの思いが強く、僕も原曲に負けたくない欲もあり、あえてアコースティックギターで始めて、ラジオの声が外れていくチャレンジをしました、さらに歪んだ声からナチュラルな声になっていくようにして、豪華なストリングスも入れています」
 
M09 彼方へ
2006年に発売したDVDにのみ収録されたオリジナル曲を初の音源化。作曲を大島ミチルが、作詞は浦井本人が手掛けている。
 
浦井
「大島さんが“これからあなたが育てていくんだよ”と言って、この曲を僕に託して下さいました。その時々で、歌っている時に見える景色が変わる。今現在の自分が曲に乗る面白さ、怖さがあります。今の浦井を感じていただけると思いますし、これからも歌っていきたい曲です」
かみむら
「強い人にも弱さがあるという、繊細な部分を伝えたいと思い、ピアノもストリングスも抑えめにしました。浦井さんはすごくあたたかくて優しいんだけれど、もう一つ裏側があるなと感じさせてくれる。そんな浦井さんの歌の伝え方が、一番感じられる曲かもしれません」
 
M10 シャルルの小冒険 ~劇団☆新感線スピンオフ作品
≪『薔薇とサムライ~GoemonRock Overdrive』後日談プロット≫~ボスコーニュ公国シャルル王子のある日の出来事~

この役で浦井のファンになった人も多いと言われる、天然でおバカな王子シャルル・ド・ボスコーニュ。『Wonderland』では、シャルルが登場した『薔薇とサムライ』の後日談が劇団☆新感線が全面協力のもと収録されている。中島かずきのプロットから始まり、右近健一、粟根まこと、高田聖子ら主要メンバーの参加まで、まさに舞台のスピンオフ曲として、浦井ならではのナンバーだ。
 
浦井
「レコーディングでもシャルルとして動きながら歌っていくうちに、僕の体内でシャルルが戻ってきた瞬間があって。その時に右近さんから『おかえり、シャルル!』と言われました(笑)」
「ビブラートのかけ方から、一音のアタックの仕方まで、シャルルとして歌うことができた」と浦井。今回にかぎらず、演じる役ごとに歌い方すべて変えるという。
「役が歌を奏でるような、芝居にとけ込む歌、歌詞や作品のメッセージが聴いた人の心に響く歌を歌いたい。それが、僕が目指している“芝居歌”なんです」
 
 
『Wonderland』には、そんな浦井のチャレンジ、俳優としての“今”が詰まっている。
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